学校のいじめ問題の相談|弁護士 岩本尚光|学校・教育委員会への対応から加害者側への請求まで
学校との面談の進め方
学校との面談は、保護者にとって気の重い時間です。準備をしないまま臨むと、感情的になったり、「検討します」で終わったりしがちです。事前の準備、当日の進め方、面談後の確認までを順に解説します。よくある学校の言い方への返し方も載せています。
Worries面談で、こんなことが起きがちです
言った・言わないになる
口頭だけのやり取りは、次の面談で「そうは言っていない」と食い違います。記録と確認の書面で防ぎます。
「検討します」で終わる
いつまでに、誰が、何を返事するのかが決まらないまま終わると、時間だけが過ぎます。期限を決めて帰ります。
感情的になってしまう
お子さんのつらさを前に、冷静でいるのは難しいことです。事実の確認と、学校への評価や気持ちを分けて話すと、相手も受け取りやすくなります。
話が「双方のトラブル」になる
「お子さんにも原因が」と言われ、話がすり替わる。法律上のいじめは受けた子どもの苦痛で判断する(2条)ことを、落ち着いて示します。
Prepare事前準備
時系列メモ
いつ・どこで・誰が・何を・誰が見ていたか、学校にいつ何を伝えたかを、日付順に1枚にまとめます。学校に渡す用と手元用の2部を用意し、お子さんの言葉はそのまま入れます。
求めることの一覧
「事実の確認」「相手の子どもへの指導」「席・班・登下校の配慮」「結果の報告と期限」など。いじめ防止対策推進法23条を根拠に具体的に書き、優先順位も決めておきます。
同席者を決める
保護者2人、親族、弁護士。1人で行くより、記録係と話す係に分けられると落ち着いて進みます。
学校の基本方針を読む
学校いじめ防止基本方針(13条)は各学校が公表しています。学校が自分で決めた手順に沿っているかを面談で確認できます。

Day当日の進め方
- 出席者を確認する
出席者の名前と役職を聞いてメモします。担任だけなら、校長・教頭やいじめ対策組織(22条)の担当者の出席を次回以降に求めます。
- 録音を伝える
「記憶違いを防ぐため録音します」と冒頭に伝えます。ご自身が参加する会話の録音は違法ではないのが一般的ですが、伝えてから始めるほうがあとのトラブルを避けられます。
- 事実と評価を分けて話す
「○月○日に、こういうことがあったと子どもは話しています」(事実)と、「学校の対応が遅いと感じています」(評価)を分けます。学校の説明も、事実の部分と見解の部分を分けて聞きます。
- 「検討します」には期限を
「いつまでに、誰からご返事いただけますか」と聞き、日付を決めます。決まらないときは「○日までにご連絡がなければ、こちらから校長先生にお電話します」と伝えておきます。
- 終わりに要点を読み上げる
「今日決まったことは、○と○、期限は○日ですね」と確認してから席を立ちます。学校側の訂正があればその場で直します。
After面談後にすること
- 当日か翌日に、「本日の面談で○○と伺いました。○日までに○○についてご連絡いただけるとのことで承知しました」と、メールまたは手紙で送ります。学校から訂正がなければ、その内容が記録として残ります。
- 録音とメモは日付を付けて保存し、次の面談の冒頭で前回の約束が守られたかを確認します。
- 期限を過ぎて連絡がないときは、電話ではなく書面で「○日までにご連絡をお願いしていた件」と伝えます。数回繰り返しても変わらないときは、教育委員会への申入れや、弁護士からの通知書を検討する段階です。
Repliesよくある学校の言い方と、返し方
「双方に原因があります」
「原因の有無とは別に、子どもが苦痛を感じていることは事実です。いじめ防止対策推進法2条の定義では、受けた子どもの苦痛で判断すると理解しています。まず事実の確認をお願いします」。
「様子を見ましょう」
「様子を見る期間はいつまでで、その間に学校はどんな確認をしますか。○日に結果を教えていただけますか」。期間と中身を決めてもらいます。23条の調査は「様子を見る」ことではありません。
「本人同士は仲直りしました」
「子どもは家では違うことを話しています。本人が仲直りと言ったとしても、苦痛が続いているかどうかを別に確認していただけますか」。子どもがその場を収めるために謝ることはよくあります。
「個人情報なので言えません」
「相手のご家庭の事情は伺いません。学校としてどんな事実を確認し、どう対応されたかを教えてください。23条の情報提供にあたると理解しています」。
Others保護者会や加害者側保護者との話し合いの注意
- 加害者側の保護者との話し合いは、学校が場を設けることがあります。「何を伝え、何を求めるか」を決めておき、その場で金銭や謝罪の条件を決めないようにします。相手を責める言葉は録音され、あとで不利に使われることがあります。
- 謝罪を受けるか、お子さんが同席するかは、お子さんの気持ちを優先します。「謝られたから終わり」と学校が扱わないよう、再発防止の確認は別に求めます。
- 保護者会では、相手の子どもの名前や家庭の事情に触れないようにします。保護者が個別に広めると名誉毀損やプライバシーの問題になることがあります。
- 弁護士が同席すると、事実の確認と記録を弁護士が担当し、保護者はお子さんの状況を伝えることに集中できます。学校側も組織的に対応することが一般的で、感情的な対立を避けやすくなります。
Fee費用
- 保護者の初回相談は60分無料です(2回目以降は30分5,500円・税込)。費用はご依頼の前に書面でお示しします。
- 弁護士が、学校・教育委員会への対応、加害者側への請求、ネットいじめ、転校・不登校の手続きまでを一つの窓口で扱います。
Caseよくある事例
小学6年生、面談を3回重ねても「様子を見ます」のままだった
静岡県内の小学校に通うお子さんの保護者からのご相談。無視と悪口が続き、担任と3回面談したものの、毎回「様子を見ます」で終わり、記録も残っていませんでした。弁護士は、時系列メモと求めることの一覧を一緒に作り、校長と対策組織の担当者の出席を求めて4回目の面談に同席。確認方法と報告期限を決め、面談後に確認書面を送りました。学校は2週間後に結果を書面で説明し、席の配置と休み時間の見守りを約束しました。
※よくあるご相談をもとに構成したもので、特定の実際の事件ではありません。
FAQよくある質問
面談を録音することを、学校に伝えるべきですか
面談に誰が出てくるか、こちらから指定できますか
子どもを面談に同席させるべきですか
学校が「個人情報なので相手の子のことは言えない」と言います
面談のたびに同じ話の繰り返しで、進みません
弁護士の同席の費用は
次の面談の前に、ご相談ください
時系列メモの作り方、求めることの書き方、面談での話し方を一緒に準備します。これまでの面談のメモや学校からの書面があればお手元に。保護者の初回相談は60分無料です(2回目以降は30分5,500円・税込)。費用はご依頼の前に書面でお示しします。
保護者の初回相談は60分無料です(2回目以降は30分5,500円・税込)。費用はご依頼の前に書面でお示しし、法テラスや弁護士費用特約(日常生活の特約)が使える場合もあります。事務所:静岡市葵区伝馬町9-7 塚本ビル5階A(JR静岡駅から徒歩約5分)。ご相談は予約制で、来所・オンライン(Zoom)・電話のどれでも。夜間・土日の予約もできます。お子さんの同席は、お子さんの気持ちを優先して決めます。
弁護士・税理士 岩本尚光(弁護士法人HOPE法律事務所/静岡県弁護士会/税理士登録)|事務所:〒420-0858 静岡県静岡市葵区伝馬町9-7 塚本ビル5階A(JR静岡駅から徒歩約5分)|対応:静岡県全域(静岡市・浜松市・沼津市・富士市ほか)、オンラインで全国